調査・質問内容

質問番号 0010005582
状態 受付済
質問日 2020/10/19

塩が除草剤になると聞いたが、害はないのか

図書館からの回答

回答状態 公開済
公開日 2021/08/26
関連質問番号

データベースをキーワード<塩><除草><効果>等を組みあわせて検索した。
また、農業に関する辞典類を調査し、「塩害」などの塩に関する項目を確認した。

塩を除草剤として使った事例を紹介した記事(資料1)が見出せた一方で、塩を除草剤として使うことの害について書かれた記事(記事1)も見つかった。
そのほか、参考として、土壌における塩害について記述のあった資料を以下のとおり紹介する。

資料1
p.38「塩を振るだけで枯れる!? 簡単除草術」(櫻井歓太郎)
個人の体験を基に書かれた記事で、自家用野菜の栽培をするときに、雑草に塩をかけたところ簡単に枯れたことが書かれている。

記事1
『毎日新聞』2019年10月1日 地方版/兵庫 25頁「生活相談Q&A:雑草対策に塩水効果は?/兵庫」(データベース「毎索」(毎日新聞社)にて確認)
雑草対策に塩水を使うことに関する相談に、効果はあるもののすすめられないという回答をしている(「神戸市すまいとまちの安心支援センター」による)。
具体的には「土の塩分濃度を上げ、雑草の水分を根本から奪い、枯らすという原理」で、効果は持続するものの、「塩水は土壌にしみ込んだら分解されず」、「新しく植木やお花を植えても成長しません」とある。
また、「塩水が流れて住宅の基礎部分である鉄筋コンクリートの腐食を進行させる」などし、「塩害が起こる可能性」や「資産の評価が下がる可能性」があり、「地中の上下水道の配管や電話線等」や「近隣の畑や水田」、「生態系」にも影響があるかもしれないとして、「塩水による除草は避けた方が良いでしょう」としている。

資料2
p.816-819「23.作物のストレス耐性 土壌環境ストレス 塩類」
「土壌が可溶性の塩を多量に含むと作物の育成は阻害される。これを塩害という。」とあり、塩害について詳細な解説がなされている。

資料3
p.643-644「5.3.1 植物成分と無機物質 c.塩類土壌における耐塩性因子―適合溶質」
「高い土壌塩濃度は植物の生育を阻害する。」とあり、なぜ生育しないか解説されている。

【調査したデータベース】(最終検索日:2021年7月21日)
ルーラル電子図書館(農文協)
聞蔵(きくぞう)Ⅱビジュアル (朝日新聞社)
ヨミダス歴史館 (読売新聞社)
毎索 (毎日新聞社)
産経データベース(産経新聞社)
中日新聞・東京新聞記事データベース (中日新聞社)
日経テレコン(日本経済新聞社)

参考文献

タイトル 注記
【資料1】雑誌:現代農業 100巻4号 復刊894号 (2021年4月) / 農山漁村文化協会 / 2021.4 p.38
【資料2】新編農学大事典 / 山崎耕宇[ほか]監修 / 養賢堂 / 2004.3 <R/610.3/5005/2004> p.816-819
【資料3】農芸化学の事典 / 鈴木昭憲, 荒井綜一編集 / 朝倉書店 / 2003.10 <R/613.3/5004/2003> p.643-644

転記用URL

https://catalog.library.metro.tokyo.lg.jp/winj/reference/search-detail.do?qesid=0010005582&lang=ja

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