資料詳細

目次

第1章 カースト、不可触民差別は過去のものか?

  1 社会的現実としてのカースト

  2 清掃カーストに関する研究の成果と課題

  3 カースト、不可触民問題の現代的特質と本研究の視座

  4 本書の構成

第2章 デリーの横顔

  1 デリーの概観

  2 「バールミーキ」の名のもとに結集するデリーの清掃カースト

  3 外国人女性の参与観察者

第3章 清掃カーストとされる人びと

  1 不可触民の起源

  2 「不可触民」から「指定カースト」への制度化

  3 指定カーストの地域的広がり

  4 不可触民のなかの清掃カースト

  5 発展から取り残される清掃カースト-デリーの国勢調査にみる指定カーストの内的格差

第4章 カースト制批判と不可触民解放をめぐる思想と政策

  1 不可触民解放の思想と運動の展開

  2 カースト制批判と不可触民解放をめぐるガーンディーとアンベードカルの対立

  3 ガーンディー主義者による清掃カースト問題の「解決」-NGOスラブの活動

  4 福祉政策における清掃カーストの「解放」の問題

第5章 バールミーキ住民の社会経済的状況

  1 デリーに住む-物価高騰と住宅不足

  2 調査地区(コロニー)の概況

  3 バールミーキ住民の基本情報

  4 清掃労働の非正規化と「女性化」

第6章 清掃カースト出身者の内なる葛藤と抵抗のかたち

  1 ダリト性(dalitness)への接近

  2 働く-清掃労働への恥じらい

  3 学ぶ-出自を知る、留保制度を足がかりにして

  4 ロール・モデル意識の生成

  5 結ばれる-高学歴バールミーキのカップル

  6 祈る-ヴァールミーキ詩聖崇拝にみる共属意識のゆらぎ

第7章 清掃カーストの組織化と運動

  1 はじめに-「エリート」の登場と拡散するダリト運動

  2 運動体としてのカースト団体

  3 清掃カーストの組織化とその変遷

  4 運動としての訴訟の始まり-社会正義の実現手段として注目される公益訴訟

  5 おわりに-突破口としての司法の可能性と課題

第8章 バールミーキの困難と挑戦のゆくえ

  1 各章の論点とその成果のまとめ

  2 本研究の含意と残された課題

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