資料詳細

目次

序章 カーストとして生きる/個人を生きる

  1 本書の目的

  2 国家、民族、カースト

  3 グローバリゼーション・市場・国家

  4 あいだを生きる人びとによる接合

  5 分析視角と本書の構成

  6 調査方法と対象社会の概要

第Ⅰ部 肉売りカーストという役割

第1章 交わされる財とサービス

  1 カトマンズの王権の推移とカーストの制度化過程

  2 ネワール社会におけるカースト間関係

  3 カースト間のサービス授受

  4 カドギによるカースト間のサービス提供

第2章 暮らしを支える共同性

  1 カドギの人口と居住地

  2 親族関係

  3 生業

  4 仕事の単位としての親族関係へ

第3章 カースト役割と個人の信仰世界の交差

  1 ネワールの神々とカドギの信仰

  2 カドギの儀礼的役割分担

  3 カドギたちの信仰世界

  4 カドギの信仰世界に根ざした役割の解釈

第Ⅱ部 食肉市場の形成とカースト役割の組み換え

第4章 生活の場の重層性

  1 生活の場における二つの次元

  2 カースト役割としての屠畜とミルク売り

  3 市場経済の浸透

  4 生活の場の重層性

  5 生業を介したカーストの布置

第5章 食肉市場の形成とカースト間関係の変容

  1 カースト横断的活動とカースト間関係の変容

  2 家畜ごとの食肉市場形成過程

  3 カドギの日常的な商実践

  4 カースト内連携の強化

  5 カーストを生かした食肉市場への適応

第6章 食肉のカースト社会からの離床

  1 近代化と「サービス・カースト」

  2 食肉加工・解体作業の近代化

  3 小売店形態の変遷と消費者層の変化

  4 「肉売り」の捉え返し

  5 職業としての肉売りへ

第7章 供物としての肉から商品としての肉へ

  1 市場化と「名誉のエコノミー」

  2 供犠の簡略化

  3 供犠を支える組織

  4 タレジュ女神へのプジャの変容

  5 カースト役割の組み換え

  6 経済的機会と社会的戚信の両立をめぐる断片的なイメージ操作

第Ⅲ部 国家的変動への下からの接続

第8章 カースト・イメージの読み替え

  1 ネパール民主化とエスニック・カテゴリー

  2 活動家によるカースト表象

  3 カドギによるカースト・イメージの再解釈

  4 括りなおされるカースト

  5 カースト表象の多層化

第9章 交錯する関係性とその操作

  1 近代化とカースト団体

  2 NKSSの政治活動の展開

  3 新たな社会環境への接続

  4 交錯する関係性

  5 多面的なカーストの適応と再生

終章 下からのカーストの再創造

  1 肉の市場化にともなう「カースト」の再創造

  2 下からのカーストの再創造と生の肯定

ページの先頭へ