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目次

1 上田秋成略伝

  1.少年時代と文学的出発

  2.小説家の誕生

  3.文人秋成

  4.京都での晩年

2 文学への目覚め-俳諧-

  1.「ひとり武者」時代-二十代・三十代の俳諧-

  2.「枕にもならふもの也春の水」をめぐって

  3.夜半亭親交時代-四十代・五十代の俳諧-

  4.趣味的俳諧の時代-晩年の俳諧-

3 作家としての出発-『諸道聴耳世間狙』-

  1.和訳太郎の誕生

  2.実在のモデル

  3.「人の徳を損じ候書方」

  4.物語と伝承のパロディ

4 気質物からの逸脱-『世間妾形気』-

  1.詐欺譚と哀話

  2.お春の異類性

  3.藤野と待つ女

  4.『雨月物語』へ

5 『雨月物語』の世界(一)

  1.読本と都賀庭鐘

  2.『雨月物語』の成立

  3.『雨月物語』の内容

  4.「執着」のテーマ

6 『雨月物語』の世界(二)-「菊花の約」の信義-

  1.「菊花の約」のあらすじ

  2.典拠の改変

  3.「軽薄の人」とは誰か

  4.兄弟義合論

7 『雨月物語』の世界(三)-「浅茅が宿」の二重性-

  1.「浅茅が宿」のあらすじ

  2.愛卿・遊女宮木・真間の手児奈

  3.ことばの表、ことばの裏

  4.心情の二重性

8 国学者として

  1.契沖学から県門へ

  2.加藤宇万伎・賀茂真淵の著作の刊行

  3.王朝物語研究と秋成の物語論

  4.晩年の『万葉集』研究と学問からの卒業

9 本居宣長との論争

  1.論争の経緯

  2.上代音韻論争

  3.日神論争

  4.論争の後の宣長評

10 世相風刺の小説-『癇癖談』と『書初機嫌海』-

  1.淡路庄村転居の前後

  2.『書初機嫌海』の辛口の世間風刺

  3.『癇癖談』の「癇癖」と「くせ」

  4.自己を風刺する秋成-批評された批評意識-

11 和風の文人-和歌・和文・狂歌・煎茶-

  1.「歌道之達人」

  2.多様な和文

  3.異風の狂歌

  4.文人茶としての煎茶

12 『春雨物語』の世界(一)

  1.変容する物語-『春雨草紙』から文化五年本まで-

  2.全十話の内容と序文

  3.歴史物語系の話と伝説・巷説系の話

  4.「命禄」の物語

13 『春雨物語』の世界(二)-「死首の咲顔」と源太騒動-

  1.源太騒動一件

  2.『西山物語』-幻想の恋愛物語-

  3.『ますらを物語』-「まさし事」の物語-

  4.「死首の咲顔」-真実を越えた物語へ-

14 『春雨物語』の世界(三)-「樊【カイ】」と仏心の妖魔-

  1.長編の悪漢小説

  2.悪の形象

  3.盗賊と清僧

  4.心をさむれば仏心、放てば妖魔

15 「命禄」と「狂蕩」-『胆大小心録』-

  1.「狂蕩」と死の意識

  2.「狂蕩」の書『胆大小心録』

  3.人物批評と奇談

  4.最晩年の秋成

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