資料詳細

目次

序章

  1 「像」と「アート」の汽水域へ

  2 交錯する抗争

  3 イコンの転生とその4つの様態

  4 本書の構成と方法

第Ⅰ部 時を乱すイコン

第1章 石の中のイコン

  はじめに

  1 固定と動員

  2 両極性の演出

  3 グロテスクな凱旋門

  おわりに

第2章 尼僧の手仕事?

  はじめに

  1 パラサイト/モンタージュ

  2 「サンタ・マルタの修道女たち」の批評的運命と作者像

  3 マルタとウルスラ

  おわりに

第3章 白衣の画家

  はじめに

  1 戦場のマリア

  2 「生ける聖女」の幻視と啓示

  3 自註としての画中画

  4 モンタペルティの戦いとその聖遺物

  5 白をめぐる観念連合

  おわりに

第Ⅱ部 イコンとヴィジョンのあわいに

第4章 聖母の子宮

  はじめに

  1 三位一体の幻視と現前

  2 幕屋としての聖母

  3 雲と受肉

  おわりに

第5章 幻視の遠近法

  はじめに

  1 交差する視線

  2 幻視への道行き

  3 観者の没入

  おわりに

第6章 天のオクルス

  はじめに

  1 「盾形イメージ」あるいは「天の窓」?

  2 幻視者の憂鬱

  3 「正義ハ天ヨリ見下ロセリ」

  おわりに

第Ⅲ部 母なるイコンを体内化する

第7章 帝国と自由

  はじめに

  1 ミクスト・メディアと循環構図

  2 双頭の鷲の庇護の下に

  3 祝祭装置としての礼拝堂装飾

  4 聖母と皇帝

  おわりに

第8章 闘争の表象/表象の闘争

  はじめに

  1 「信仰的修復」による「ロザリオの聖母」への転生

  2 流用の動機

  3 演劇性と現前化

  4 言説的論争と形象的論争

  5 白の隠滅

  おわりに

第9章 タブローの中のイメージ

  はじめに

  1 古画とロザリオ

  2 《プロヴェンツァーノの聖母》崇拝の影響圏

  3 他の托鉢修道会による模倣と流用

  4 ローマ・バロック彫刻の流入と絵画タベルナクルムの衰退

  5 絵画タベルナクルムとしてのカモッリーア前門

  おわりに

第Ⅳ部 上書きされるイコンの記憶

第10章 都市と絵画の防衛機制

  はじめに

  1 カモッリーアの戦いからシエナ戦争へ

  2 作品の中の作戦

  3 フレームの内と外

  おわりに

第11章 亡国のパトス、喪のトポス

  はじめに

  1 アナクロニックな砦たち

  2 地上の門と天上の門

  3 検閲とその検閲

  おわりに

第12章 Apparizione/appropriazione

  はじめに

  1 イコンとその陰画

  2 深淵の中の紋章

  おわりに

終章

  1 転生の果てに

  2 楕円の時空

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