楊 海英/著 -- 風響社 -- 2023.2 --

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中央 3階A 一般図書 /382.2/5474/2023 7116711804 配架図 Digital BookShelf
2023/07/07 可能(館内閲覧) 利用可   0
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ISBN 4-89489-346-7
ISBN13桁 978-4-89489-346-7
タイトル 羊と長城
タイトルカナ ヒツジ ト チョウジョウ
タイトル関連情報 草原と大地の<百年>民族誌
タイトル関連情報読み ソウゲン ト ダイチ ノ ヒャクネン ミンゾクシ
著者名 楊 海英 /著
著者名典拠番号

110002376520000

出版地 東京
出版者 風響社
出版者カナ フウキョウシャ
出版年 2023.2
ページ数 764p
大きさ 21cm
シリーズ名 静岡大学人文社会科学部研究叢書
シリーズ名のルビ等 シズオカ ダイガク ジンブン シャカイ カガクブ ケンキュウ ソウショ
シリーズ番号 No.76
シリーズ番号読み 76
価格 ¥3000
内容紹介 1991年から1年に及ぶオルドス高原での調査日誌にして、異形の民族史=民族誌。遊牧民のモンゴル人と農耕民の中国人との民族間・国家間・文化間の関係を考察し、モンゴル民族問題の深層を究明する。
書誌・年譜・年表 文献:p721~735
一般件名 モンゴル族 , 民族問題-中国 , 内モンゴル自治区-歴史
一般件名カナ モンゴルゾク,ミンゾク モンダイ-チュウゴク,ウチモンゴル ジチク-レキシ
一般件名典拠番号

511513100000000 , 511411020460000 , 520426210050000

分類:都立NDC10版 382.226
資料情報1 『羊と長城 草原と大地の<百年>民族誌』(静岡大学人文社会科学部研究叢書 No.76) 楊 海英/著  風響社 2023.2(所蔵館:中央  請求記号:/382.2/5474/2023  資料コード:7116711804)
URL https://catalog.library.metro.tokyo.lg.jp/winj/opac/switch-detail.do?lang=ja&bibid=1154174594

目次 閉じる

プロローグ
  民族誌は民族史
  犠牲の羊と長城
  歳時記的記録
第Ⅰ部 短い夏から不穏な秋へ
第一章 家路から世界史を体得する
  自文化への帰還
  歴史は固有名詞からなる
  長城南北の哲学的風土
  馬路街道
  モンゴル人青年の逮捕と調査の視点
  自尊心の強い准貴族
  チンギス・ハーンと結び付く地理学的認識
  世界宗教と世界革命
  隣のシャーマン
第二章 中国に呑み込まれたモンゴル人達
  移動する境界
  世界史の中の激動
  貧困を創出する共産革命
  「沙」を混ぜられたモンゴル
  「中国の草場」
  中国に取られるモンゴル人の家畜税
  復活した所有権のマーク
  石臼が語る遊牧民の定住
  末端社会の暴力的統合
第三章 独自の暦を生きる人間と家畜
  近隣同士で「スープを飲む」
  草原に伝わる国内外の状勢
  オルドス暦と政府の横暴
  中国の地質調査隊
  中国人の義理の息子
  乳製品と暦
  羊も人間である
  羊の動物行動学
  中国人の墓泥棒
第四章 社会主義を生きる「天神」とネストリウス教徒
  郷愁の長城
  天神の祭祀者
  調査地の人口と家畜
  モンゴル人と中国人が対立し合う原因
  「中国の豪古」でなければならない
  近くに住むネストリウス教徒
  記憶のネストリウス教文化
  ネストリウスの儀礼
  墓泥棒との別れ
第五章 中国共産党の罌粟栽培とモンゴルの没落
  父系親族集団と清朝の行政組織
  長城は中国人の逃亡を防ぐ為の壁
  共産党の罌粟栽培と移民
  中国化から逃げる女性達
  「イソップ」の廃墟
  馬と羊を不幸にする中国人
  黒いロバと腹黒い中国人
  人望ある生産大隊長
  共産党の罌粟栽培に利用されたモンゴルの貴族
第六章 遙拝する聖地
  流転の聖地
  「民族右派」と中国との抗争
  「帝国主義の手先」を利用した中国人
  長城以北を知らない中国人
  聖地で戦い合う「匈奴」と「楊家将」
第七章 長安で聞くキリスト教とイスラームの歴史
  秘密の文書館
  中国人強盗の天下
  長城に建つ「駱駝の町」
  モンゴルで腹一杯になる中国人
  流寇の黄土高原
  北山狼の烽火台
  「西欧列強」の中国ルート
  マルクス主義とカトリックの相克
  中国の文献が伝えるムスリムの反乱
第Ⅱ部 白い冬
第八章 「沙を混ぜられた」自治区
  陥落したモンゴルで跋扈する匪賊の後裔
  南国からの浙江省人
  戸籍制度と「闇チルドレン」
  モンゴル経済を牛耳る浙江省人
  黒闇の中の「犬」対策
第九章 失われた草原を取り戻す「真の英雄」
  王様の旗長
  オルドスの宮廷文化
  逮捕された青年の出自
  中国人とロバの奴隷になった羊
  中国に禁止されたモンゴル人の琴
  国王ムハライの祭殿
  崇る聖地
  祭祀儀礼の基準
  失地回復という大義名分
第十章 復活した結婚式
  贈答される乳製品
  宵の献立
  略奪に行く武装者集団
  詩文の問答
  通過儀礼
  祝福される「正統の嫁」
  吉日の新婦の茶
  羊の心は狼
  初恋の人との再会
第十一章 家族の中国革命史
  近代化の振動
  現代の李陵
  豚を屠る
  ガーミンに行った父
  オジの未亡人との衝突
  腋臭の有無と結婚
  禁止された結婚式
  民兵訓練と流産
  まだら模様の猫と子安貝
第十二章 伝説のホトクタイ・セチェン・ホン・タイジ
  雪中の琴
  モンゴル帝国の旗手
  貴族の菩提寺の興亡と僧侶の受難
  呪われたホトクタイ・セチェン・ホン・タイジ
  聖地オボー信仰の精神性
  准貴族の横穴式住居
  激変をもたらしたムスリムと中国共産党
  共産党の罌粟栽培と同族婚
  十三嫉妬天神祭
第十三章 失地と王制の語り方
  ネオンと羊
  猛禽類の絶滅と調査の倫理
  呪われた草原開墾
  恋愛事件と貴族の没落
  王妃殺し
  軒下を貸したら、母屋まで取られたモンゴル
  ディンランの物語
第十四章 歴史の郷愁
  「天の宗教」をめぐるトラブル
  民謡の記録
  アルタイ山とハンガイ山からの民
  ムスリムの襲来
  モンゴル人の貧困化とシナ化
  守護神サクースの受難
  十三嫉妬天の祭祀
  草原に定着する中国人の死者達
第十五章 草原の「フランス革命」
  情報収集
  草原に建つ紫禁城の一角
  自死した輔国公
  革命家は僧侶からなる
  軍司令官は活仏夫人
  貴族に主催させた人民裁判と内紛劇
  「フランス革命」の草原版
  ガルート寺での会盟
第十六章 群雄割拠
  王家と公家の婚姻
  王の結婚式
  王印と武器密輸事件
  王の権威失墜
  草原の天才軍人
  会盟チョーラガンとクーデター
  境界紛争
  叙事詩の主人公は革命家
第十七章 貴族達の革命と「反革命」
  政略結婚
  「抗日」という名の権力闘争
  国共両党に従う分裂
  統一戦線に組み込まれる少数民族の貴族
  不審死を遂げた貴族の青年達
  記憶される玉突きの民族移動史
  弾圧されるモンゴル人教師と学生達
  手写本と宣伝と草原
  中国人がもたらす大地の皮膚病
第十八章 体験する略奪婚
  「随旗モンゴル人」との通婚
  悪霊祓いの儀式
  「略奪」に出る「武装者集団」
  儀礼化された略奪婚時代の遺風
  深夜の廃墟再訪
  草原の「国際結婚」の意義
第十九章 中国人が売春するモンゴル人の自治区
  農村の陣地を守る社会主義教育
  「風の馬」の掲揚
  破壊と暴力を謳歌する生き方
  中国共産党に裏切られた貴族達
  共産党の宣伝と民族自決の理念
  草原の売春宿と監視体制
  中国人の猿回しと売春の客引き
  モンゴル人の墓を暴く中国人
  検閲される日本への手紙
第二十章 冬の草原の政治
  燃える車と拝火祭
  占いの実践
  羊の管理と吉日選び
  中国人の侵入と放牧の変化
  草原と土地の違い
  貧富の差と中国人人口
  電気と沙漠化の原因
  モンゴル人にとっての中国共産党
  貧しくなったモンゴル人達とカラーテレビ
第二十一章 縁起の良い白い月
  正月の挨拶と食事
  中国に警戒されている宗教界
  絶滅に追い込まれた野生動物と猛禽類
  中国政府と中国人を批判した民族右派
  貴族邸の柔らかい沙
  中国に破壊された草原の紫禁城
  動植物を絶滅に追い込む中国人
  夜空の星
  羊の通過儀礼
第Ⅲ部 黄色い長城
第二十二章 神々の戦い
  長城までの失地
  中国の穀倉地帯になったモンゴルの処女地
  対ユーラシア遊牧民の最前線
  河の伝説と井戸
  『楊家将』が占拠した聖地オボー
  「伝話」する張志光
  モンゴルと中国の神々の相克
  道教と共産党との対立に利用される「蒙漢団結」
  中国人の侵略を象徴する存在
第二十三章 物理的防塁と心の壁
  中国が引いた心のライン
  生理的に受け付けない文化の溝
  世界史の動乱を伝える城の石碑
  清朝の変質と南蛮子による要塞破壊
  一五三七年の対モンゴル戦勝碑と人民解放軍
  中華思想が刻まれた要塞の名
  ネストリウス教徒の墓地探し
  中国の軍神岳飛と黄毛韃子
  人情のない長城
第Ⅳ部 抑圧の春
第二十四章 養女を迎える
  頭蓋骨と売られる中国娘
  草原のモンゴル医学者
  平原の樹木信仰
  監視体制と「警匪一家」の社会
  地方史と共産党の歌舞団
  混乱の中の資料収集
  羊の「養子」と我が家の養女
  羊飼いに戻る
  仔羊の出産と狐の襲撃
第二十五章 王様がいた頃の歴史
  軍用犬泥棒
  万戸の由来と父系親族集団
  ウーシン旗内部の東西間の政治的対立
  歴代の王と境界
  税金も会議も多い中国共産党
第二十六章 農村に住む農民モンゴル人
  沙漠内の農村
  身体言語と日常生活の中国化
  中国化による生活の困窮
  中国人と共生することの難しさ
  性的賄賂が贈れないモンゴル人
  ピジン語の世界
  ソ連崩壊の教訓と末端の腐敗
第二十七章 廃れていくモンゴル語教育
  モンゴル語教育が軽視され続けた歴史
  同化政策との戦い
  性善説が招いた中国人の侵入と革命史観の定着
  呪術師を務めた反中国人侵入の憎侶
  中国人が増えた訳
  羊も人間と同じ
第二十八章 聖主チンギス・ハーンの御前にて
  沙嵐の旅路
  モンゴル人参拝客
  監視される闇の中で
  警察と巡礼者
  清朝と中国による祭祀者の再編
  八つの白い守護神の構成
  一般参賀の儀礼
  秘密警察の出現と怪しまれた日本語ノート
  祭祀者が語る軍神スゥルデ
第二十九章 黄金オルドの祭祀
  一個中隊の秘密警察
  活きた羊を用いた占い
  荒野の戦士達の鎮魂
  黄金家族の祖先祭への特別参加
  「夏の湖祭」に参加するモンゴル人
  厳しい世相の反映と天に撤く馬乳
  ハーンからの恩賜と招福儀礼
  モンゴル人女性に助けられる
  治安当局の侮辱と取り調べ
第Ⅴ部 世界宗教の初夏
第三十章 モンゴルに伝わって来たヨーロッパの「洋教」
  草原のクリスチャンを探す意義
  「青い宗教」の天主徒の過酷な運命
  「経典の民」たるモンゴル人
  世界宗教の伝来とムスリムの反乱
  「黄毛韃子」の宣教師
  義和拳の乱
  賠償が招いた中国人の侵入
  神父達とモンゴル人の交流
  児童教育と経典の翻訳
第三十一章 帝国の白い旗
  春のモンゴル娘
  帝国の「白い旗」と人体由来の地名
  悪化した環境に住む祭祀者
  全モンゴルの大ハーンの旗
  身代わりに関するインタビューの失敗
  モンゴル草原の「金枝篇」
  身代わりになる人
  自然の色彩と環境変動
第三十二章 草原に育まれた人類学者と中国が創成した民族主義者
  大小二つのオンゴン
  オンゴンの祭祀と日本軍の記憶
  調査の終盤時の資料隠し
  貴族と訪ねるモンゴルの失地
  中国人が祀るモンゴルの祭殿
  道教の神々による侵略
  軍事遊牧集団の軍神
  シベリアに辿るルーツ
  「モンゴル人は、信頼に値しない」
エピローグ 狼の心を持つ羊と崩落した長城