Fitzroya cupressoidesという樹木の和名がわかる図鑑、事典類を探している。
インターネット情報によると「パタゴニアヒバ」らしいが、確かな情報が知りたい。

以下の情報源に記載の植物事典類を確認した。
情報1　「植物図鑑｜リサーチ・ナビ」（国立国会図書館）
https://ndlsearch.ndl.go.jp/rnavi/stm/post_400211

その他、末尾に記載のデータベース等を、キーワード＜パタゴニアヒバ＞＜Fitzroya cupressoides＞＜図鑑＞＜事典＞＜樹木＞等を組み合わせて検索した。
和名が掲載されている事典類は複数見出せたが、資料によって表記にゆれがあり、複数の和名が存在すると思われる。
参考情報　『日本大百科全書 24 りさ-ん』
p.825「和名」（中根猛彦）
「和名は、通常、片仮名で記し、とくにこれを規制する規約がないので多くは慣用によるが、一種類に二つ以上の名があることも多く、俗称あるいは地方的な呼称（方言）と考えられるものもある。」
なお、コトバンクにも同様の記述がある。
https://kotobank.jp/word/%E5%92%8C%E5%90%8D-154304#w-1610862

資料1　『植物レファレンス事典』
p.703に「パタゴニアサイプレス　Fitzroya cupressoides」とある。掲載事典として資料2が挙げられている。

資料2　『木の写真図鑑』
p.44　和名：パタゴニアサイプレス　学名：Fitzroya cupressoides　英名：Patagonian Cypress
p.11「この本の使い方」によると、パタゴニアサイプレスは「一般に認められた標準和名がない場合は新たに与えた」和名である。

資料3　『A-Z園芸植物百科事典』
p.441　和名：パタゴニアヒバ　学名：F.cupressoides（フィッツロヤ　キュプレッソイデス／クプレッソイデス）

資料4　『世界の絶滅危惧生物図鑑』
p.227　和名：パタゴニアイトスギ（ヒノキ科）　学名：Fitzroya cupressoides　英名：Patagonian Cypress
「生育場所付近ではスペイン語で落葉松を意味するalerceとよばれている」ともある。

資料5　『世界の樹木』
p.45　和名：アレルシ（パタゴニアサイプレス）　学名：Fitzroya cupressoides（ヒノキ科）　英名：Patagonian Cypress

資料6　『熱帯植物要覧』
p.8　和名：アレルセ　学名：Fitzroya cupressoides
冒頭の凡例によると「種の和名は、日本で最も一般に使われている呼び名を採用した。しかしわが国になじみのないものについては、現地における一般名の中から比較的名の通っているものを選び、また適当な一般名の見当らないものは学名の発音をそのまま記すか、あるいは仮名をつけた。」とある。

資料7　『樹木の世界大図鑑』
p.31　和名：パタゴニアヒノキ（フィッツロヤ・キュプレッソイデス）

資料8　『世界の針葉樹』
p.107　和名：パタゴニアヒバ（新称）　学名：Fitzroya cupressoides
p.2の凡例によると「外国産針葉樹については和名を新しく命名してみた。」とある。

【調査に使用したデータベース類】（最終アクセス日：2025年8月1日）
・都立図書館蔵書検索（東京都立図書館）https://catalog.library.metro.tokyo.lg.jp/winj/opac/search-detail.do?lang=ja
・国立国会図書館デジタルコレクション（国立国会図書館）https://dl.ndl.go.jp/
・International Plant Names Index（英国キュー王立植物園）https://www.ipni.org/
・Plants Database（United States Department of Agriculture）https://plants.usda.gov/
・ジャパンナレッジ Lib（ネットアドバンス）＊都立図書館契約データベース

なお、資料1,3～8は都立中央図書館所蔵資料、資料2は都立多摩図書館所蔵資料である。