事例詳細
調査・質問内容
| 質問番号 | 0010009288 |
|---|---|
| 状態 | 受付済 |
| 質問日 | 2025/04/12 |
都立中央図書館所蔵の浮世絵『名所江戸百景 蓑輪金杉三河しま』(請求記号:0521-C30)に描かれている鶴の種類は何か。
図書館からの回答
| 回答状態 | 公開済 |
|---|---|
| 公開日 | 2025/11/26 |
| 関連質問番号 |
「名所江戸百景」や将軍の鷹狩などの資料を調査した。
以下の資料に 『蓑輪金杉三河しま』の鶴が「タンチョウ(丹頂鶴)」との記載があった。
●「名所江戸百景」関連
都立図書館蔵書検索で<名所江戸百景>をキーワードに検索を行った。
・資料1『広重名所江戸百景』
「図版102 蓑輪金杉三河しま」の解説に将軍の鷹狩である「鶴の御成り」や三河島の鶴の保護についての記載があり、画中の鶴については「この絵の鶴は、頭頂が赤いのでタンチョウである。(後略)」とある。
・資料2『広重TOKYO 名所江戸百景』
p.112-113「50 蓑輪金杉三河しま」の解説に「三河島は、田圃や湿地帯が広がる丹頂鶴の飛来地であった。」とあり、「鶴御成」の丹頂鶴の餌付けについての記載がある。また、「作品では、今まさに飛来した丹頂鶴を描いているが、(後略)」とある。
・資料3『江戸・東京百景広重と歩く カラー版』
p.150-151「71 蓑輪金杉三河しま」の解説に資料2と同内容の記載がある。
上記資料の内容より、江戸時代の鶴や将軍の鷹狩についても調査した。
●鶴、御鷹狩関連
都立図書館蔵書検索をキーワード<鷹狩>やキーワード<江戸>と「分類:48」の掛け合わせなどで検索した。
・資料4『遺伝子から解き明かす鳥の不思議な世界』
p.213-234「第10章 古文書の「丹頂」からタンチョウを探る」(久井貴世)
p.225-226「5.(1)東日本での記録」に江戸周辺に丹頂鶴がいたことを示す事例として「名所江戸百景 箕輪金杉三河しま」を紹介している。また、p.230-232「6.(2)どのようにツルを捕獲したか」で鷹狩の獲物としての丹頂鶴についての記載がある。
資料5『動物たちの江戸時代』
p. 110-142「第四章 鶴と鷹の江戸時代 / 徳川将軍と「御鷹之鶴」」(藤井典子)
p.112-113に江戸時代の絵師たちが丹頂鶴を好んで描いていることが記載されており、その事例として『名所江戸百景 蓑輪金杉三河しま』を挙げている。
参考文献
転記用URL
https://catalog.library.metro.tokyo.lg.jp/winj/reference/search-detail.do?qesid=0010009288&lang=ja1/1




















