事例詳細
調査・質問内容
| 質問番号 | 0010009476 |
|---|---|
| 状態 | 受付済 |
| 質問日 | 2024/06/20 |
ウサギの一品種であるヒマラヤン種の起源を知りたいと思っています。
調べているなかで、ヒマラヤンが中国にいたという情報を聞きました。
ヒマラヤンウサギの原産地等について参考になる資料を紹介してほしいです。
図書館からの回答
| 回答状態 | 公開済 |
|---|---|
| 公開日 | 2026/03/19 |
| 関連質問番号 |
都立図書館蔵書検索を件名<兎>で検索し、ヒットした資料を調査しました。
また、都立中央図書館の以下の分類の棚にある資料を調査しました。
<48(動物学)><489(哺乳類)><645.8(その他の家畜・畜産動物:うさぎ,フェレット,ミンク,モルモット,らくだ)><649(獣医学)>
(開架資料の場合、日本語資料・洋書は2階に、中国語資料は3階にあります)
さらに末尾記載のデータベース類を<ヒマラヤン><Himalayan><rabbit>等で検索し、ヒットした資料を調査しました。
なお調査の際には、参考文献も適宜参照しました。
調査した内容をお知らせします。インターネット情報の最終確認日はすべて2026年1月20日です。
1 ヒマラヤンの原産地について
資料1『うさぎの品種大図鑑 アメリカ公認51品種』第3版
既にご覧になっている資料ですが、ご参考までにお知らせします。
p.114-115「うさぎ品種図鑑51全公認種 ヒマラヤン」
「歴史」の項目に、「この品種がどこからきたかは不明で、名前から推測されるヒマラヤ山脈地方からきた、という明確な証拠はない。この品種は、ロシアン、チャイニーズ、ブラックノーズなど世界中でいろいろな名前で呼ばれていたことが記録されている」(p.115)とあります。また「原産国…不明 ヒマラヤ山脈付近」(p.114)と記載されています。
ほかp.10-14「飼いうさぎのルーツ」、p.228-229「血統とはどんなもの?」という章もあります。
資料2『エキゾチック臨床 Vol.20』(ウサギの診療)
p.10-15「第1章 生物学的特徴と飼養管理 品種 note2 ウサギの品種」
「ヒマラヤン」に「原産地は不明でヒマラヤ地方、ロシア、中国、エジプトと諸説あるがイギリスで改良されたとされる」(p.13)とあり、参考文献として資料1の旧版と思われる資料と、以下の情報1が記載されています(p.20)。
情報1「Recognized Breeds」(American Rabbit Breeders Association)
https://arba.net/recognized-breeds/
「Himalayan」に「A description of the Himalayan rabbit first appeared in an 1857 European publication and that by the end of the 19th century Himalayans were being raised for show in Great Britain」等とあります。
また「Visit the club website」のリンクから遷移する「American Himalayan Rabbit Association」のサイト( https://www.himalayanrabbit.com/ )でも、「Himalayans are one of the oldest breeds of rabbit known throughout the world, dating back to ancient times in countries like China, Tibet, and Russia. It is one of the few breeds that was not man-made by crossing different breeds of rabbit」等、歴史に関する記事が載っています。
資料3『ウサギ学 隠れることと逃げることの生物学』(Natural History)
p.11-12「第1章 ウサギと人間 古くからのつきあい 1.3 飼いならす 家畜化 (1)家畜化されたヨーロッパアナウサギ」
「家畜化されたウサギは、ウサギ類のなかではヨーロッパアナウサギだけである」(p.11)とし、ヨーロッパアナウサギの家畜化の歴史を記述しています。
p.126-131「第4章 アナウサギ 穴居生活への適応と侵略的外来種問題 4.1 起源と原産地」
アナウサギについて、「アナウサギ属Oryctolagusの起源は、化石種のアリレプス属Alilepusあるいはトリシゾラーグス属Trischizolagusと考えられ、原産地は化石の出現状況からイベリア半島と考えられている」(p.127)等の記述があります。
またヨーロッパアナウサギの家畜化の歴史について、第1章の後を受けて記述されています(p.129-131)。「表4.1 ヨーロッパアナウサギの家畜種(カイウサギ)の品種と繁殖特性」(p.130)には、ヒマラヤンが品種の一つとして書かれています。
参考文献として以下の情報2が記載されています。
情報2
「The Rabbit - Husbandry, health and production」(F. Lebas, P. Coudert, H. de Rochambeau, R.G. Thebault)[Thebaultのeはアクセントあり]
https://openknowledge.fao.org/handle/20.500.14283/t1690e
「It is thought to have originated in China and spread from there to Russia and Poland. It carries the Himalayan Ch gene mutation」(p.65(PDF89コマ目))とあります。
資料4『世界の動物大図鑑』
p.113-115「ウサギ類、ノウサギ類、ナキウサギ類」
ヒマラヤンは見出せませんでしたが、アナウサギについて「原産はヨーロッパ南西部とアフリカ北西部で、多くの地域に移入され」「家庭用のウサギ全種の祖先である」(p.115)とあります。
情報3「HathiTrust」(HathiTrust)
https://www.hathitrust.org/
<Himalayan Rabbit>と検索すると、例えば以下のような文献がヒットします(情報3-1、3-2)。
他にも多数ヒットしますので、調査をお試しください。
情報3-1『Book of the rabbit』Leonard U. Gill/編 Bazaar office 1881(都立図書館未所蔵)
https://hdl.handle.net/2027/nyp.33433006597961
88-112コマ目「Chapter IV.」に、「The Himalayan--Its Native Country」に関する記述が含まれており(88-91コマ目、p.[62]-63)、ヒマラヤ山脈原産説について「the popular idea has no foundation in fact」としつつ、中国や北インド等、原産地をめぐる諸言説を紹介しています。また「the breed has been imported into and cultivated in a great many countries, including Russia, Poland, Egypt, Germany, France, the Netherlands, and our own land [イギリス]」(91コマ目、p.63)等の記述があります。
情報3-2『Rabbits for exhibition, pleasure, and market, being a complete guide for the amateur and professional rabbit keeper』R.O.Edwards/著 Judd 1885(都立図書館未所蔵)
https://hdl.handle.net/2027/chi.22340498
84-89コマ目(p.78-81)「Chapter IX. The Himalayan Rabbit」にて「Silver-grey」種との関係が考察されています。
情報4『家畜飼養各論』八鍬儀七郎/著, 石崎芳吉/著, 西師意/訳 東亜公司 明40.9(都立図書館未所蔵)
p.108「第八章 家兎 第一節 家兎種類 三、喜馬拉種 (Himalayan Rabbit)」に「是種、產於印度北部、及支那、或稱曰支那家兎」とあります。
(国立国会図書館デジタルコレクション インターネット公開:https://dl.ndl.go.jp/pid/841672 該当箇所のコマ番号:60)
このほか、既にご覧になっている資料ですが、次の資料5、6をご参考までに記載します。
資料5『動物レファレンス事典 2』(2004-2017)
p.455-456「ヒマラヤン[ウサギ]」に「ヒマラヤの原産」とあり、ヒマラヤンを掲載する図鑑として資料1の旧版や資料6が紹介されています。
資料6『日本の家畜・家禽』(フィールドベスト図鑑 特別版)
p.138「第4章 ヤギ・ヒツジ・ウサギ 愛玩用ウサギ」
ヒマラヤンの原産地をヒマラヤとしています。
2 中国のウサギ等に関する資料
ヒマラヤン種に関連した情報は見出せませんでしたが、調査した資料をお知らせします。
資料7『中國古代動物名稱考』
現代の分類に沿って、各動物が出てくる中国の文献をリストにしている資料です。
p.601-603「兔形目 Lagomorpha 兔科 Leporidae」を確認しました。
資料8『中国野兔』
中国のウサギについて種ごとに地理分布や生物学的特徴等を記載する資料です。
資料9『西藏哺乳类 : 布脊精装』(青藏高原科学考察丛书)
チベットの哺乳類について種ごとに地理分布や生物学的特徴等を記載する資料です。
p.286-294「兔科 Leporidae」ほかを確認しました。
資料10『A guide to the mammals of China』
中国の哺乳類について種ごとに地理分布や生物学的特徴等を記載する資料です。
p.287-292「FAMILY LEPORIDAE Rabbits and Hares」を確認しました。
資料11『図説・中国文化百華 005』(しじまに生きる野生動物たち)
中国の野生動物を紹介する資料です。目次等を確認しました。
資料12『驚くべき世界の野生動物生態図鑑』
世界の各地域から特徴的な地理を選び、そこに生息する野生動物を紹介する図鑑です。
p.266-271「アジア 東ヒマラヤ山脈」やp.382-397「索引」等から確認しました。
【調査したデータベース類】(*印のついているものは、都立図書館で契約しているオンラインデータベースです。)
・「都立図書館蔵書検索」(東京都立図書館)https://catalog.library.metro.tokyo.lg.jp/winj/opac/search-detail.do?lang=ja
・「国立国会図書館サーチ」(国立国会図書館)https://ndlsearch.ndl.go.jp/
・「World Cat」(OCLC)https://www.worldcat.org/ja
・「CiNii Research」(国立情報学研究所)https://cir.nii.ac.jp/
・「J-STAGE」(科学技術振興機構)https://www.jstage.jst.go.jp/browse/-char/ja
・「Google Scholar」(Google)https://scholar.google.co.jp/
・「百度学術」(百度)https://xueshu.baidu.com/
・「Socolar」(中国教育图书进出口有限公司)https://www.socolar.com/
・「国立国会図書館デジタルコレクション」(国立国会図書館)https://www.dl.ndl.go.jp/
・「HathiTrust」(HathiTrust)https://www.hathitrust.org/
・「Europeana」(Europeana)https://www.europeana.eu/en
・「ジャパンナレッジ Lib」(ネットアドバンス)*
・「Britannica Online Japan」(ブリタニカ・ジャパン)*
・「MAGAZINEPLUS」(日外アソシエーツ)*
・「雑誌記事索引集成データベース ざっさくプラス」(皓星社)*
参考文献
転記用URL
https://catalog.library.metro.tokyo.lg.jp/winj/reference/search-detail.do?qesid=0010009476&lang=ja1/1




















